おかげさまで
「おかげさまで」 は、日本的発想から生まれた表現ですので、
そのまま英語に翻訳するのは、むずかしいです。
他人から受ける利益や恩恵を意味する 「お陰」 に 「様」 という丁寧語をつけているのですが、
元々 「お陰」 とは神仏などの助け、加護という意味なのですね。
◆ 相手の親切や気づかいへの、感謝の気持ちを込める時
な〜んだ、という感じですが、"Thank you." のひとことが、これにあたります。
A:How's your mother doing after the surgery?
B:She's doing much better, thank you.
A:手術の後、お母様はいかがですか?
B:おかげさまで、ずっとよくなりました。
◆ 〜のおかげで
thanks to 〜 という言い方をします。
悪い結果になった場合にも、使われることがあります。
皮肉タラタラというわけです。。。
"Thanks to your help, I finished the project on time."
君が手伝ってくれたおかげで、予定通りにプロジェクトを終えることができた。
"Thanks to his carelessness, we have to start over.
彼の不注意のおかげで、私たちはやり直さなければならない。
◆ 〜は…のおかげである。 (成果や恩恵を…に負うている。)
owe を使って表現することもできます。
日本語の 「負う」 と意味も発音も同じ、おもしろい単語ですね。
"I owe my victory entirely to your coaching."
私の優勝は、ひとえにあなたのご指導のおかげです。
◆ 枕詞として使う
日本でも 「おかげさまで」 が、枕詞として使われている場合が多いですね。
英語でもやはり、定番フレーズとして以下のようなものがあります。
内容によっては 「おかげさまで〜です。」 とも訳せますね。
"I'm pleased to say [tell you] that 〜"
〜をお伝えすることをうれしく思います。
"It gives me great pleasure to announce that 〜"
喜びのうちに〜をお知らせいたします。
◆ (神仏のご加護があったので) 幸運にも
fortunately を使えば、ぴったり気持ちを表せます。
"Fortunately, my son got a job at M company."
おかげさまで、息子はM社に就職いたしました。