独立記念日 (Independence Day)
アメリカ国民にとって、とても大切な祝日です。
18世紀、財政危機に陥っていたイギリスは、その頃植民地として統治していた
アメリカ東海岸の13州に目をつけました。
それまでは、課税もしない代わりに放置状態だった植民地に対し、次第に支配力を強め、
何だかんだと税金を巻き上げようとしたのです。
アメリカ側は対応策を練るために、東海岸13州の代表者を集めて大陸会議を開きました。
何とか和解への道を探ろうとしたのですが、うまくはいきませんでした。
この時、ジョージ・ワシントン が大陸軍総司令官に任命されました。
(ワシントンは後に、アメリカの初代大統領となりました。)
とうとうイギリスを相手に、独立戦争が始まってしまったのです。
1776年6月、アメリカは 「独立宣言起草委員会」 を発足させました。
そして、トマス・ジェファーソン (後の第3代大統領) が起草した独立宣言が、
1776年7月4日に、フィラデルフィアにあるペンシルバニア州議事堂で発布されました。
国名もこの時に、 United States of America と決まりました。
独立宣言には、こんなことが書かれています。
「われわれは、自明の真理として、すべての人は平等に造られ、造物主によって、
一定の奪いがたい天賦の権利を付与され、その中に生命、自由および幸福の
追求の含まれることを信じる。」
・・・これが以後もずっと、アメリカ人の思想の根っことなっているのでしょうね。
この7月4日が、アメリカ合衆国の誕生した日とされ、毎年盛大にお祝いされるように
なりました。
ただし、独立戦争はその後もヨーロッパ諸国を巻き込んで長く続き、イギリス軍が最終的に
アメリカから撤退したのは、1783年のことでした。
この年に、パリ講和条約が調印され、やっと正式にアメリカの独立が認められたのです。
独立記念日 (Independence Day) は、アメリカでは単に 4th of July と
呼ばれるのが普通です。
独立記念日と切っても切り離せないのは、毎年各地で打ち上げられる花火です。
これは、1777年以来ずっと行われている伝統なのだそうです。
この日には、パレードやコンサート、野球などのイベントも、数多く行われます。
あちこちに人が集まり、野外でのバーベキューなども盛んです。
星条旗を掲揚する国民も多いようです。
アメリカ人が、改めてそれぞれの愛国心を強める日なのでしょうね。