愛の花束事件
店長さくらとシェフがデートしていた頃の、うれしくて恥ずかしい思い出話です。
昔々、シェフ (今の夫) とデートしていた頃です。
彼はデートの時に時々、花をプレゼントしてくれました。花束だったり、1本だけの真っ赤な
バラだったり・・・
さすがアメリカ人はすることが違うわ、と感激していました。
ある日のこと、私達は六本木で待ち合わせしていました。
その時も、彼は花束を持って現れました。にこやかに渡された花束を見て、びっくり。
?ヽ( ^ 。^ )ノ? アレアレー?
何とそれは、「仏花」 でした・・・
仏壇に飾ったり、墓参りに持っていったりする、アレ。そう、大きな菊の花 (chrysanthemum)
などが混ざってるヤツ・・・
それを抱えて、六本木界隈を歩くのは、ちと勇気がいりましたぞ。
おしゃれな店に入っても、何か落ち着かなかったですね〜。
その頃の私は、純情で心優しかったので、間違いを指摘する勇気もなく、少し顔を引きつらせ
ながら、 "Oh, thank you so much!" と言うのが精一杯でした。
そんなことがそれから2、3度あったので、さすがに放っておけず、とうとう私は事実を伝えました!
あのねえ、気持ちはうれしいけど、大きな白菊が混ざってるようなのは仏さま用だから、
もらっても困るんだけど・・・
彼は大笑いでした。知らなかったのだから、許してしんぜよう・・・
その後ピタリと仏花のプレゼントは止まり、私も私の家族もほっとしていました。
しか〜し!この話には、後日談があります。
それから10年ほどして・・・
娘が小学校低学年の頃です。ピアノの発表会があったのですが、夫はぎりぎりセーフで、
娘の出番に間に合いました。
ふとその手を見ると・・・
禁断の 「紫の大きな菊」 と 「黄色の小菊」 に 「白百合」 が添えてあるシロモノが・・・
私はそっとブツを大きな紙袋の中に隠しました。
娘を思う優しい父の心はうれしいけど、ピアノの発表会に仏花のブーケは似合いませんって!
\(`o'") コラーッ