イライラの種
「イライラしていること」 や 「イライラの種」 に関する英語の表現は実に豊かで、
イディオムも数多くあります。
それだけ、いら立っている人が多いということなのでしょうか。
◆ get irritated 「いら立つ」 「ムカつく」
イライラすることを表す、一般的な言い方です。
irritated は、体のどこかが刺激されて炎症を起こしたり、
ヒリヒリしている状態を表す時にも使う語です。
「いら立つ」 というのは、心が炎症を起こしている状態とも言えるのでしょうね。
◆ get under someone's skin 「うんざりさせる」 「イライラさせる」 「怒らせる」
もし虫が皮膚の下に入り込んでしまったら、むずむずしたり、発疹が出たりして、
かなり嫌な感じでしょうね。
これは、誰かをイライラさせたり、怒らせたりすることを意味します。
"The way Joshua talks somehow gets under my skin."
ジョシュアの話し方には、なぜかイライラさせられる。
「迷惑なイライラ」 を表すのとは逆に、誰かを魅了したり、ゾクゾクするほど
感動させることを意味する場合もあります。
それから、夫の大好きなフランク・シナトラの歌に、
"I've Got You Under My Skin" というタイトルのものがあります。
この場合は 「あなたはしっかり私のもの」 といった意味になります。
◆ a pain in the neck 「頭痛の種」
面倒でうんざりするもの (人) のことです。
日本語では 「頭痛の種」 と言いますが、英語では 「首の痛み」 と表します。
もっとワイルドに言うと、 a pain in the ass [butt] となります。
首ではなく、「おケツの痛み」 と表すなんておもしろいですね。
ただしこちらの表現は、所かまわず使ってはいけません。
"For many Americans, Christmas shopping is a pain in the neck."
多くのアメリカ人にとって、クリスマスの買い物は悩みの種だ。
◆ drive 〜 crazy 「〜をひどくイライラさせる、怒らせる」
drive は、誰でも知っている 「(乗り物を)運転する」 ことの他に、
「〜をある状態に押しやる」 という意味も持っています。
とても英語らしい表現ですね。
crazy の代わりに bananas や nuts が使われることもあります。
何だかお猿さんになったみたい。
◆ pet peeve 「いつもイライラの種となる嫌なもの」
これは、あまり耳にされたことがない語かもしれませんね。
ペットと言っても、ポチやタマとは関係ありません。
なぜか我慢できず、いつもイライラさせられてしまうものや出来事を指します。
混んだ電車内で、他人のヘッドフォンから漏れてくる音などがよい例でしょう。