葬儀
人生最後の儀式〜あちら流〜についてです。
◆ funeral 葬儀
教会で行われることが多いです。「会葬する」 は attend one's funeral と言います。
地域や宗派によっても違うのかもしれませんが、アメリカでは特に 「喪服」 という
決まったものがなく、会葬者の服装は黒一色ではありません。
極端に派手だったり、肌を露出させるものでなく、地味めの色なら何でもOKのようです。
ご自分のご主人の葬儀に、薄いラベンダー色のドレスを着ていたおばあちゃん・・・
とてもステキでした。
悲しみの中にも、神の御許に召された故人の、新たな旅立ちを記念しようという
雰囲気があります。
形式的になりがちな日本の葬儀とは、ずい分違うなあと感じました。
◆ wake 通夜
日本語の 「通夜」 にあたる、親戚や友人が集まって故人にお別れをする、葬儀の
前夜の儀式です。
◆ coffin お棺
casket とも言います。
お棺はまず、葬儀所 (Funeral Home) に安置されます。
故人と親しかった人は、ここに行ってお別れのあいさつをします。
日本と違い、欧米では火葬が非宗教的とされていたため、今でもお棺のまま墓地に
埋葬することが多いです。
「埋葬する」 は bury ですが、遠回しに lay [put] 〜 to rest という表現が
あります。これなら安らかな感じがしますね。
◆ cremate (クリメイト) 火葬にする
上に、欧米ではまだ 「土葬」 の習慣が多いと書きましたが、時代と共に 「火葬」 の
比率が高まってきています。
故人の思い出の地に遺灰をまいたり (scatter one's ashes)、宇宙葬、遺灰から
ダイアモンドを作って指輪にするサービスまで。
人生の幕引きの仕方や、故人の偲び方の形態も、多様化しています。
◆ ashes 遺灰 (遺骨)
いつも複数形です。
実はアメリカでは、本当にサラサラの灰の状態になるまで、遺体を焼いてしまいます。
日本のように遺族が2人ずつ遺骨を拾って骨壺へ・・・
なんて習慣がありません。
義母が亡くなった時には、素っ気ないプラスチックの四角い箱に、ビニール袋に入った
遺灰が入れられ、ガムテープ様のもので、ふたがとめてありました。
その茶色い箱に、名前と火葬日を書いた紙のラベルが貼ってあっただけ。
ものすごいカルチャーショックでした。。。
アメリカでは、家族の遺灰を自宅に安置する場合もあるので、これをお好みの
壺などに入れるわけです。
義母は散骨希望でしたので、生前大好きだった思い出の場所に、家族の手で
遺灰をまきました。
散骨と言っても、元の骨の形は全く残っていないので、忌まわしい感じはしません。
散灰と言った方がよいでしょうね。
何だか、花咲か爺さんになった気分でした。
◆ grave 墓
tomb とも言います。 (発音には要注意! 「トゥーム」 です。)
「墓地」 は graveyard または cemetery です。
日本では、おどろおどろしい墓地が多いですが、あちらでは、町の真ん中に突然
広々とした芝生の墓地が現れたりします。
墓石には "RIP (Rest in Peace.)" 「安らかに眠れ。」 と彫ってある
ことがあります。
"Retarded Ignorant Person" (知能の遅れた無学の人) の略かと思っていた
人がいたそうです。そんなバカな・・・
◆ will 遺言状
「遺言状を書く」 は、make a will 、
「遺言を残す」 は、leave a will です。
元気なうちに書いておきたいですね。
なお、アメリカでは日本のようにお香典の習慣はないと言われていますが、知り合いの方が
亡くなった時には、Sympathy Card (お悔みカード) を差し上げ、その中に
多少の現金を入れる場合もあります。ただし、お香典返しはありません。
また、「〜ファンド」 という名のもとに、故人と縁の深かった団体などに寄付することも
あります。